三指教団

  組織・団体

三指教団

概要

カテゴリー組織・団体/宗教組織
正式名称三本指の同胞たち(さんぼんゆびのはらからたち)
通称三指教団(みつゆびきょうだん)
三指の者(さんしのもの)
三指(みつゆび)
三本指(さんぼんゆび)
新宗教(しんしゅうきょう)
護神主義者(ごしんしゅぎしゃ)
成立
創始者
信仰対象神の善性
教義汝、世の同胞と集え
汝、世の歪みを正せ
汝、世を光で満たせ
三指教教義も参照)
聖典三指教典
聖地神聖都市シーア=ティルモサ

概説

シーア=ティルモサを中心として活発に活動する世界規模の巨大宗教組織。
BA1000-500年頃に成立。宗教組織としては新興勢力の部類に入る。
かつては【旧宗教】との間に三指戦争を繰り広げたが、現在は互いを牽制・警戒しつつも小康状態にある。

主にヒューマンを中心として信仰されており、一方エルフやドワーフといった長命の者との結びつきは【旧宗教】の後塵を拝している。数少ないエルフやドワーフの信仰者は、若年層である場合が多い。

各国の(特にヒューマンの)指導者と結びつきが強く、教化活動に熱心であり、それらの活動を支えるための軍事的実力をも有するため、政治・軍事においても強い影響力を持つ。

後述する護神主義の影響で、異教徒や異端に対して強い攻撃性を持つ性質がある極めて好戦的な宗教団体である。

下部組織

・【祈りの親指】

・【集いの人差指】

・【戦いの中指】

指導者

【親指】、【人差指】、【中指】それぞれの指導者による三頭制

本拠地

神聖都市シーア=ティルモサ

シンボル

三本指をあしらった旗印(下左)、及びそれを抽象化したシンボル(同右)

三指十字(下図)

教義

詳細は「三指教団教義」も参照

三指教三律

汝、世の同胞と集え
汝、世の歪みを正せ
汝、世を光で満たせ

基本教義

ドーン世界は多神世界であるため、三指教も多神教である。
三指教において、全ての神は「善性」と「悪性」を持つとされる。神そのものではなく神の善性を信仰するというのが三指教団の基本教義である。

また、正しき信仰が神の善性を促し、ひいては神を護ることになると主張している。
この主張を「護神主義」と呼ぶ。
「護神主義」においては”誤った信仰”が神の悪性を増長させるという考えの下、異教徒や異端に対しての改宗や攻撃が推奨されている。

歴史

詳細は「三指教団の歴史」を参照

成立以前の歴史

  • 【旧宗教】の大分裂時代、それにともなう混乱を憂いた者たちにより、現在の三指教団の前身となる緩やかな小グループが形成される。
  • グループの拡大。【旧宗教】による弾圧強まる。
  • グループの指導者であった教祖の追放。三指の受難の発生

三指戦争と教団の成立

  • 三指の受難をうけ激怒した信徒たちによる一斉蜂起。ティルモサ包囲戦により三指戦争勃発。
  • ティルモサ陥落。ティルモサ護神弁論により【旧宗教】の大法官が下野。
  • シーア=ティーレ発布。
  • 「三指三聖の誓言」発表。三指教団成立。

「三指」の由来

三指の受難の発生により激怒した信徒達は自らの三本指を掲げながら
「切るべき指はここにもあるぞ。我らの指を落としてみせよ」と迫り、ティルモサを包囲した。
以来、三本指は彼らを示すシンボルとなり、祈りや挨拶ではこのハンドサインが見られる。

なお、この指切断の刑は名目上
「蒙昧な邪教を信仰した罪」として親指を、
「許可なく集会を開き人々を組織した罪」として人差指を、
「武器を取り神に弓引いた罪」として中指を切り落とすとされていた。

これは後述する下部組織の名称の由来となっている。

下部組織

【三指教団】は【祈りの親指】、【集いの人差指】、【戦いの中指】の三つの下部組織によって構成されている。三組織はそれぞれ権威、権力、武力を有しており、その力関係は拮抗した状態である。名目上これら組織は等しく三指に集う同胞として扱われているが、水面下では派閥意識が強く、勢力争いが絶えない。

【祈りの親指】

「我らは祈る。親指にかけて」

守護神格:天理エル=タナキア

三指教団の宗教的な活動を司る指。司祭や教戒師はここに所属しており、祈りや儀式を担う。
特徴的な法服を纏い、祈りを捧げる彼らは、教団の顔とも呼べる存在であり、人々からの信仰も篤い。教団外の人間が三指教団と聞いてまず思い浮かべるのが彼らだろう。
他の二指と違い権力や軍事力といった実際的な力は持たないが、教団内外に通用する権威的な威光は強力である。

この指に所属しているものには典型的な聖職者タイプが多い。教団の教えが人々を導くと心から信じて疑わない者たちである。その慈愛の精神に嘘はないが、同時に世間知らずの理想主義者であり、無意識的な差別主義者である場合も多い。

【集いの人差指】

「我らは集う。人差指にかけて」

守護神格:霊知サーヌーン

教団の運営に関する事務や、支配地域の自治管理など、教団を組織としてまとめているのがこの指だ。特徴的なワインレッドのケープと帽子は、「人差しの緋(あか)」とも呼ばれる。
その業務内容は教団内の経理から建築物の維持管理、税の徴収、公共福祉など多岐にわたるため、教団の実質的な運営者であり影の支配者である。
また、治安維持を名目とした多少の武力も持ち合わせている。ハルバードで武装する中指と異なり、市街地戦闘や室内戦闘に遭遇する機会の多い彼らは、武器としてレイピアを携えることが多い。

教団を根拠としたその権力は絶大であるが、聖職者というよりは役人に近く、人々からも大抵は毛嫌いされている。もっとも当人たちも役人気質であり、聖職者という自覚が薄い者も多いが。

この指に所属しているのは徹底的な仕事人である。職務に忠実であり、規律や規範を重視する。一方で良くも悪くもリアリストであり、教義や信仰に対する関心が他指と比べて薄い傾向にあるのも特徴である。「書類屋」とは彼らに対する最も一般的な蔑称だ。

【戦いの中指】

「我らは戦う。中指にかけて」

守護神格:光輝ニドラノ

教団の武力を一手に引き受けるのがこの指である。ニドラノを象徴する色である青、赤、黄色の三色縦縞の制服で揃え、ハルバードを威圧的に掲げる彼らは、教団内外の畏怖の対象である。彼らの仕事は単純明快だ。あらゆる教団の敵を武力で殲滅すること。そのために異教徒の敵国へ、征服した支配地へ、反乱する民衆のもとへと出向いて、職務を忠実に全うする。また、要人暗殺のためのアサシン部隊を擁しているとの噂もある。

圧倒的な武力がこの指の本質であるため、恐怖や憎悪の対象となりやすい。また、教団内の他指からも汚れ仕事を請け負う穢れた存在として見られている節がある。特に治安維持のために若干の実力を有する【人差指】とは、現場指揮権を巡って衝突することが多い。

この指には武人気質のものが多く所属しているが、自ら志願し入隊したものから戦地で拾われたものなど出自が幅広いため、様々なタイプが混在しているのも特徴である。そのため、他指に比べエルフやドワーフなど異種族への偏見は少ない傾向にあるが、中には逆に極端なヒューマン原理主義へと走る者もいる。


その他の設定

信者同士は互いを「兄弟」と呼ぶことが多い。正式な場では「同胞」。

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